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ユビキタス辛口辻説法の広場~24時間いつでも、どこでも、どこからでも~

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第十話 自然への畏敬と共生

自然への畏敬と共生~~逞しく復興しよう

今年は、幾多の大型台風の上陸、そして今度の新潟県中越大地震です。

罹災された方々に、衷心よりお見舞い申し上げますとともに、官民、こぞっての復興救援に取り組んでおります。一刻も早く、立ち直ってください。 応援歌になればとの思いから、書き出しました。

次は、今を去る7年前、長崎県島原市の普賢岳火砕流噴火や津波、大雨、竜巻について書き留めた一文です。
ご参考までに掲載します~~~

Since 1997年6月17日にHPに掲載の一文:

この地球に俳句指向ライフスタイルの輪が広がり、根底において「共生」という方向を辿るのであれば21世紀は、その輪のもつ質と量においてグローバルな平和の実現に俳人は大きなパワーとなるであろう。
俳句指向ライフスタイルの背景;
私どもは春夏秋冬のほかに、一日の中にも四季がある変わり易い気候風土の中に生活している。 ある時はとてつもなく寒く、ある日は湿度が高く気温の高い日である。毎年例外なくどこかに破壊的な台風が上陸して大きな被害を及ぼしている。普賢岳の噴火や津波、大雨、竜巻が多大な破壊をもたらしライフラインを寸断する。旱魃や日照不足は水道水の不足を来し、農産物に被害を与えている。そして最も甚大なのは誰もが予想だにしなかった阪神大震災である。北海道の古平のトンネル崩落バス事故での人命の損失があった。近代文明の世界においても、いずれの国もこうした災害は避けられないだろう。また、世界で最も安全といわれている日本社会にも、人間が人間を標的にしたサリンのような事件が発生した。

さて、 芭蕉の時代にさか上ってみよう。
この時代に生きた人々は容赦のない災害に抗えず非常に脆い人生を送ったであろう。将来に絶望して現実社会を逃れたりして隠遁した。封建時代には圧倒的多数の人々は貧困の生活であって無気力と諦め、惰性と、怠惰と廃退に生き過酷な毎日を過ごした。
しかしながら、芭蕉は彼の運命にたいしてそうは悲観的ではなかった。逆に彼は

尊敬と畏敬をもって積極的に自然と接し自然と一体というライフスタイル
をもって結果的に、日常の世俗的出来事や悲しみを乗り越えてきた。私たちが、芭蕉の俳句について語るとき、えてしてわび、さび、しぶみに焦点を当てがちである。
芭蕉の今一つの重要な一面は彼のライフスタイル、特に晩年のものは 俳句指向的人生 であったと言えないだろうか。そうした彼の生活での確固とした使命は唯単に優れた俳句を作るだけでなく禅の深淵なる瞑想を背景に、自然から多くを学びつつ前向きで積極的な姿勢で真っ正面から毎日の試練と向き合った点にある。

芭蕉は生涯でわずか1、100句しか俳句を残さなかった。
いずれも、計り知れない価値の作品である。これに比べてもう一人の江戸時代の俳句の巨匠小林一茶は10、000句以上を発表している。この数の差はそれぞれのライフスタイルの差では無かったか。芭蕉は自分が俳句を作るときはこれが生涯最後の作品、つまり遺言の俳句であるかのように生涯を賭けたものであった。こうした芭蕉の俳句指向人生は弟子に支持されたことは勿論広く大衆にも支持された。彼は、精神的、肉体的にきわめて脆い生活の中にあって遭遇する幾多の試練をどう乗り切るかについて模範を示したのである。(芭蕉の思想や行動がどのようであれ彼こそが俳句指向ライフスタイルの実践者であった。)

私(碧峰)の俳句哲学
国際俳人は国境や民族、種族を越えて、かつ文化的、伝統的に異なる背景を相互に認め合い、横断的な俳句指向人生を展開してゆこうと言うのである。これによって人と人との間や人類と自然、動植物の間に真の共生“Symbiosis”、“Co-existance”が実現する。

これこそが地球規模で成り立ち真の世界平和へと拡大貢献するであろう。

それでは俳句指向的ライフスタイルとはいかなるものか
を列記したい。
1. 俳人一人一人が、自然や動植物、人間と「共生」“ Symbiosis"するとの認識のもと、豊かな人生を過ごすに何か価値あるものを、自然への  尊敬と畏敬から学ぶこと

2. 春夏秋冬の自然の営み、天然、地誌、動物、植物界の変化に鋭い観察と好奇心を常に抱いていること、

自国の樹木や花を慈しみ伝統行事や、国民の祭日、ローカルの伝統ある祭りの意味をよく承知すること、

私たちの先人がこれらの季節感について整理分類をしたものが歳時記であり、俳句指向人生においてこれら季語をいかに活用するか歳時記は示してくれている。

3. これらの実践を通して偉大なる力(Mighty)を認知し、勇気付けられ日常の世俗世界の出来事であるさまざまな障害を乗り越える力を獲得する俳人が、感性が呼び覚まされ、鼓舞されより詩的または俳句的に、自然や物事の本質、真実の把握ができるようになる。現代生活では、キャベツやキュウ、レタッスはいつでも食卓にあがる、がこれら野菜の本来のサイクルと季節を忘れてはならない

4. 毎日毎日を精いっぱいに努力すること、後悔を次の日に先延ばししないこと

5. 俳句指向人生は創造的で、指針に富んだ前向きで、建設的なものである

6. それら人生を通してこそ真に優れた、影響力ある俳句が生まれるであろう。

これからの俳人に求められるのはこうしたライフスタイルではなかろうか。
そうでないと、俳句そのものが老齢化し、活力を無くし、陳腐化し自己崩壊を自ら招くこととなろう。俳人の男女比率が逆転するのどうのといっている場合ではない。俳句指向ライフスタイルこそが俳句が本来持っているバイタリテイーでありこれを取り戻さないでは俳句の将来は暗く、若い世代は何の魅力も感じないであろう。共生の中に、真実を、原理を、本質を瞬時に把握し、感動して、短詩型に表現できる力を持っている俳人の輪の広がりを心から望んでいる。

私は実践の具体案として里木の会を立ち上げる予定で準備をしています。



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